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書籍『ChatGPT/LangChain によるチャットシステム構築[実践]入門』を執筆しました

吉田真吾さん(@yoshidashingo)と共著で『ChatGPT/LangChain によるチャットシステム構築[実践]入門』という書籍を執筆しました!

こちらの記事に、書籍の概要、どんな方におすすめか、執筆の経緯や感想などをまとめます。

書籍の概要

ChatGPT/LangChain によるチャットシステム構築[実践]入門

技術評論者さんの こちらのページ で公開されていますが、目次は次のようになっています。

  • 第 1 章 大規模言語モデル(LLM)を使ったアプリケーションを開発したい!
  • 第 2 章 プロンプトエンジニアリング
  • 第 3 章 ChatGPT を API から利用するために
  • 第 4 章 LangChain の基礎
  • 第 5 章 LangChain の活用
  • 第 6 章 外部検索,履歴を踏まえた応答をする Web アプリの実装
  • 第 7 章 ストリーム形式で履歴を踏まえた応答をする Slack アプリの実装
  • 第 8 章 社内文書に答える Slack アプリの実装
  • 第 9 章 LLM アプリの本番リリースに向けて

プロンプトエンジニアリングや ChatGPT の API の基礎に始まり、LangChain の手厚い解説、Streamlit を使った Web アプリの実装、Bolt を使った Slack アプリの実装、そして本番リリースに向けて、といった内容になっています。

LLM(とくに ChatGPT の API)を使ったアプリケーション開発は大きな話題となっていますが、その基礎を一通りおさえられる一冊です。

どんな方におすすめか

書籍の中では、次のような方を対象読者と書いています。

  • 大規模言語モデル(LLM)を活用したシステムを作ってみたいアプリケーション開発者
  • 動くものを作りながら、大規模言語モデル(LLM)の知識体系や勘所を学び始めたいと考えている方
  • 大規模言語モデル(LLM)アプリケーションの開発エキスパートを目指して、まず押さえておくべき技術を知っておきたい方

ですが、個人的には「すべての IT エンジニアに読んでほしい」といっても過言ではありません! LLM を使ったアプリケーション開発は非常に面白い分野で、そこにどんな可能性があり、どのように活用できるのかを知るためにも、ぜひ多くの方に手に取っていただきたいです。

執筆の経緯

ここで少し、執筆の経緯について書かせていただきます。

本書は吉田真吾さんからお声がけがあり共著させていただきました。 お声がけいただいたきっかけは、私が 4 月に開催した勉強会「プロンプトエンジニアリングから始める LangChain 入門」でした。

資料: https://speakerdeck.com/os1ma/puronputoenziniaringukarashi-merulangchainru-men

こちらの勉強会は 600 名以上の技術者・研究者の方にお申し込みいただき、大変ご好評いただきました。 LangChain をテーマにした講義形式の勉強会としては、自分の知る限り日本最速であり、クオリティも非常に高かったと自負しています。

この勉強会を主催したコミュニティ「StudyCo」は、友人と何年も継続している勉強会がもとになっています。 今回の書籍の出版は、勉強会の継続がひとつかたちになったようで、とても嬉しく思います。

なお、上記の勉強会は 2023 年 4 月に開催したものですが、現在(2023 年 10 月)でも十分通用する内容です! もし書籍の前に少し LangChain を学んでみたいという方がいらっしゃれば、上記の資料・アーカイブ動画をおすすめします! (もちろん書籍はこの勉強会よりはるかに手厚い内容です)

執筆の感想

LLM を使ったアプリケーション開発という分野は、まだまだ発展途上ということもあり、変化が非常に激しいです。 そのため非常に短期間での執筆となりました。

毎日のように吉田さんと Zoom をつないで作業時間をとって…とても慌ただしい日々でしたが、吉田さんが執筆された箇所や、執筆中に相談させていただいた内容は、私にもたいへん勉強になりました。

また、執筆にあたって LangChain のドキュメントに一通り目を通したり、LangChain のソースコードを確認したり、論文を読んだりしたしたことも知識に繋がりました。

ちなみに、この書籍を読んだ後のステップアップとして、LangChain のドキュメントを一通り見てみるのはとてもおすすめです! LangChain からは、LLM を使ったアプリケーション開発の様々な工夫を学ぶことができます。 (さすがにインテグレーションを全て把握する必要はないと思いますし、アップデートが激しいので私も最新版のドキュメントにすべて目を通しているわけではないですが)

おわりに

簡単ではありますが、書籍の概要、どんな方におすすめか、執筆の経緯や感想などを書かせていただきました。

少なくともしばらくは、LangChain や関連分野での勉強会の企画・登壇依頼もお受けしております! まだまだ妄想段階ですが、個人的に、この分野をがっつり学ぶハンズオン勉強会や、研修などもできないかな?と考えていたりもします。

もし何かあれば、お気軽に Twitterお問い合わせフォーム からご連絡ください!

ちなみに直近では、10 月 26 日(木)に「LangChain で AI アシスタントを動かすハンズオン」という勉強会を予定しています。 (すでに満席ですが、ご興味ある方が多ければ再度開催することも検討します)

その他の関連リソース

最後に、LangChain について、私が過去に開催した勉強会の資料・アーカイブ動画や、Udemy 講座をまとめました。 ご興味あればこちらも是非ご覧ください!