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【読書速報】『改訂新版 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書[SAA-C02]対応』の感想

先日発売された『(模擬問題付き)改訂新版 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書[SAA-C02]対応』を読んだので、感想を書きました。

概要

この書籍は、タイトル通り AWS 認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの対策用の教科書であり、2020 年 7 月にアップデートされた SAA-C02 試験に対応しています。

内容としては、SAA-C02 試験で問われる、AWS の基本サービスや高可用アーキテクチャ、パフォーマンス、セキュリティ設計、コスト最適化について一通り書かれています。

読む上での前提知識

どの章も非常によくまとまっており、解説されている内容は充実していますが、1 つ 1 つの解説はある程度簡素になっています。 具体的には、画面キャプチャを使ったりしての利用手順の解説などはありません。

そのため、AWS などのパブリッククラウドを多少さわったことがないと読み進めるのは難しいと思います。 その場合は『Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築 改訂3版』などを先に読んで手を動かしてみることをオススメします。

また、上記の書籍を読む場合もそうですが、AWS を学ぶには最低限のネットワークの知識が必要になります。 ネットワークの基礎を勉強するには、以下の 2 冊が定番かつ非常に分かりやすいのでオススメです。

AWS の勉強でかなりオススメ

上記の前提知識を満たせる場合は、かなりオススメできる書籍です。

AWS は日々大量にアップデートされており、それに追従している書籍を探すのは難しいです。 こちらの書籍は出版されたばかりで、かなり新しいアップデートについても反映されています。

自分は 3 年近く前に AWS 認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナルを取得していますが、それでも知らない情報が結構あり、非常に勉強になりました。

例えば

  • Amazon EKS
  • AWS Fargate
  • AWS Transit Gateway
  • AWS Global Accelerator
  • Amazon EventBridge

などの比較的新しいサービスについても書かれていたり、

  • EBS のマルチアタッチ
  • CloudFront のフィールドレベル暗号化

といった新機能についても解説されています。

SAA の試験勉強に限らず、「最近の AWS のアップデートを追いかけつつ基礎を復習したい」といった場合にもオススメできます。

なお、流石に 2020 年後半のアップデートまでは反映されておらず、例えば S3 の整合性についての記述が最新情報と異なったりはしています。

AWS 認定について

IT 系の資格については賛成派・反対派の方がいらっしゃると思いますが、個人的に AWS 認定はかなりオススメしています。

AWS 認定は、仕事で AWS を使うために、ベースとなる知識をつけるにはちょうどいいと思います。

もちろん SAA 資格に合格したくらいではまだ足りない部分もあると思いますが、これをベースに SAP 資格を取得したり、実際に AWS をさわってみるなどすれば、実務で活用できるレベルにスピーディになれるのではないでしょうか。

AWS の学習はアプリケーションエンジニアにもオススメ

AWS の学習は、いわゆる駆け出しエンジニアが Web アプリケーションの基礎を学んだ後のステップアップとしても非常に適していると思います。

AWS などのクラウドを生かしたアプリケーションを実装するには、前提として AWS などの基礎知識が必要でなります。

インフラエンジニアの方はもちろん、アプリケーションエンジニアも AWS などのクラウドについて学ぶことは非常に有意義です。